2022年3月9日水曜日

【ブログ】コロナ禍で増えるテレワークの「騒音トラブル」 韓国では殺傷事件にまで発展!

 「在宅勤務の影響で騒音に関する苦情がかなり増えています。組合では仲裁がしづらく、当事者同士で直接話し合うとこじれやすいため、なかなか解決が難しい問題です」(都内の某タワーマンション管理組合理事)


■直接怒鳴り込むケースも

 警視庁によると、コロナ禍で「テレワーク中の隣家がうるさい」といった騒音に関する通報が増えているが、騒音トラブルが増えているのは日本だけでない。韓国では、階下の住人が上階の家族をナイフで襲撃する殺傷事件まで起こっているという。オーディオやピアノなどによる騒音から、コロナ禍で洗濯機や掃除機、足音などの生活音にまで範囲は広がり、精神的に病んだり引っ越しを余儀なくされるケースも。

「日中家にいることで、主婦よりも男性からの苦情が増えています。管理組合を通して苦情を伝えても一向に解消されないと、直接怒鳴り込むケースも増えています」(マンション管理コンサルタント・土屋輝之氏)

だが、上下両隣の子供同士が同級生など顔なじみであれば、トラブルに発展することは極めて少ないという。

「ある程度事情がわかっているので、子供が跳びはねる音も騒音と捉えることはほとんどないようです。このようにコミュニケーションによってお互いを理解すると、騒音が生活音に変わることが多いのです。もしトラブルが起こっても、一般的に管理会社はこの手の問題に首を突っ込めませんが、管理組合が仲裁に入って話し合う機会をもうけることでトラブルが軽減される可能性は高まります。一番良くないのが、直接当人同士で話し合うこと。売り言葉に買い言葉で感情がエスカレートして収拾がつかなくなることが考えられます」(土屋氏)

 直上の住戸に直接怒鳴り込んだものの、実際はコンクリートを通じて斜め上の住戸から音がしていた、なんてこともよくあるため、十分な確証がなく決めてかかると失敗するという。音が気になるのはマンションの構造が影響している場合も。


マンションは音がしないものだと勘違いしている人が実は少なくありません。分譲マンションで増えている二重床の場合、ドスンという重量衝撃音は直床よりも伝わりやすく、2000年以降は梁を少なくする工法が普及して、十分な強度を保ちながら梁が少ない居住空間を実現しているマンションが多く、床コンクリートが太鼓現象を起こすため響きやすいのです」(土屋氏)

 共同住宅で全く音がしないことなどあり得ない。日々の生活音に注意したり防音マットを敷いたり、明日は我が身とお互いに配慮し合う姿勢が何より大切だ。



0 件のコメント:

コメントを投稿

終の棲家として買ったはずの住居で思わぬトラブル

節度を超えた騒音トラブルで、終の棲家にと思っていたマンションを手放さざるを得なくなった。齢70を超え、住宅ローンを完済したばかりなのに、再びお金を借りて住み替えるというのはどう考えてもリスキーだ。 60歳でローンを組み75歳で完済 小林幸太さん(仮名)は、妻の弘子さんと都内のマン...