2022年1月20日木曜日

【ブログ】戸建てでの子どもによる騒音問題。解決の糸口は

戸建てでの子供による騒音問題と、その解決までのブログです。
「二階の子供部屋がうるさい」。確かにあり得る話ですよね。。

この話、この家庭を参考にして、道路族による騒音問題も理解していくような社会にしたいですね。


成長した子どもによる騒音問題。解決の糸口は、意外なところに


家づくりで間取りを考える際、生活音を考慮しながらプランを練るのが一般的。それでもやっぱり、想定外のことは、起きてしまうものです。今回のテーマは、子どもの成長とともに起こる騒音問題。暮らし評論家の大木聖美さんが、自身の家づくりと騒音についてレポート。子どもと一緒に、どうやって解決したかについて語ります。
子どもの成長とともにそれは突然やってきた!
子どもが成長していくにつれ、住み始めた頃は想像もしていなかったことが起こるものです。そのひとつが、騒音。

子どもの成長とともに暮らしのリズムは刻々と変わっていきます。築16年目となるわが家の長男は、今年大学生に。世の中の流れを受けて、オンライン授業を織り交ぜながら、かなり自由な時間の使い方ができるようになりました。

以前は学校と部活動と塾が生活の大半を占めていて、夜になったら寝るのが当たり前でした。それが一変。映画を見たりオンラインで友人とゲームを楽しんだりと、長い夜を過ごすように。

家を建てる際に考えた騒音問題と間取りの関係

子どもの成長とともに生活リズムが変わってくるのは、じつは、もともと想定内。家を建てる際は、そのことも考慮して間取りを考えました。

わが家は日当たりの関係からLDKが2階にあります。子ども部屋も2階に設け、廊下をはさむことで、LDKの音を子ども部屋へ伝えない工夫をしていました。

夫婦の寝室は1階にあります。ダイニングの真下に設けることで、新築後に子どもが成長して、自室で起きていても、リビングにいても、音が響かない場所を選んだのです。そのつもりだったのですが…。

居心地よいLDKを、自由に歩き回る音が真下に響く

わが家の子どもは、自室ではなくLDKで起きているのが好きなようです。

1か所にとどまってくれていればいいのですが、ソファでくつろぎながらのどが乾いたら冷蔵庫から飲み物を出し、おなかがすいたらダイニングに座ってなにかを食べ…。かなり自由に動き回っているよう。

そのため、ダイニングチェアを引いた際に出る床の音や足音が、予想以上に階下の寝室に響くのです。これに加えて、子どもが2階のトイレへ行った際のドアの開け閉めの音。階段の吹き抜けを通して、1階まで響いてくるのも気になりました。

ストレートに思いを伝えてわかった意外な事実

夜中に夫婦で目を覚ましてしまうことがあったので、夜中の行動で寝室に音が伝わってきて困っているとストレートに長男に伝えました。

そこでわかったのが、自分の行動でそこまでの音が出ているという自覚がまったくなかった、ということ。驚いており、「悪かったね」とすぐ謝罪の言葉がありました。

物心ついたときから戸建てに住んでおり、今まで家の中での騒音について家族で話したこともありません。本人も気づいていなかったようです。頭ごなしに怒ることをしなくてよかったと感じました。

策を一緒に考えるのが解決の近道

こうしてほしいと解決策を一方的に伝えるより、一緒に考え導き出したほうが実行してもらいやすいなと感じました。夜中は周りが静かなぶん、いつもの音が想像以上に響いて伝わりやすいということを伝え、ではどうすればよいか解決策を一緒に考えました。

「ドアの開閉はゆっくり行う」「歩く際も下に親が寝ていることを意識して歩く」と答えてくれたので、その2点をさっそく実行してもらうことに。本人が考えて導き出した解決策は守ってもらいやすく、初日からすぐに実行していました。


物理的に音を抑える工夫も

素足でドスドス歩くから衝撃が伝わるのかもしれない。そう考えて、長男用にスリッパを用意したら、足音がかなり軽減されました。

わが家は、LDKと階段の間に廊下があり、ドアもあるので、テレビの音や笑い声などは伝わってきません。もしも、LDKから直接階段といった間取りだったとしたら…。こういった音もかなり伝わるのではないでしょうか。もっとも、ヘッドフォンで聞いていることが多いので、YouTubeの音などは解決もすぐできそうです。

ドアの開閉音に関しては、戸当たり音をやわらげるテープを貼ったり、ドアの閉まる速度を遅くするドアクローザーがついたドアを選んだりすると、かなり抑えられるのかもしれないと思っています。

わが家では、リビングにはカーペットを敷き、階下に音が伝わらない工夫もしています。

子どもの成長とともに想定はしていた騒音ですが、15年前にしていた想像と現代の過ごし方はまるで異なっています。オンラインで世界中のだれとでもつながり、気軽にゲームが楽しめるようになっているだなんて想像もしていませんでした。

そんなこんなで起こったわが家の騒音問題ですが、家族を巻き込みながら一緒に解決の道を歩んでいます。そんなこともあるんだなと、みなさんの家づくりを進めるうえでの参考になったらうれしいです。


<参照元・引用元>
・Yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/0565faa58b6364c55d1a934d9cd167b3dcdf778d?page=1

【ブログ】騒音苦情が届いたなら、1階に住むのを検討してみては??不動産のプロに聞いた1階にある賃貸物件のメリット

「 足音がうるさいと苦情が来る」「騒音苦情の手紙が何通も届く」
そんな騒音苦情を経験し続けているなら、いっその事1階に住むのを検討してみてはいかがでしょうか?
1階の物件は、エレベーターの待機や階段の登り降りもなく、家賃が2階以上の賃貸と比べて安い傾向があります。
減った家賃分、家族サービスや貯金に回して住人トラブルと無縁の生活を過ごしてはいかがでしょうか。


不動産のプロが選ぶ!「1階物件のメリット」ランキング

アットホーム『不動産のプロが選ぶ!「1階物件のメリット」ランキング』

アットホームは、賃貸居住用で、1階の物件を紹介したことがある全国のアットホーム加盟店を対象に、『不動産のプロが選ぶ!「1階物件のメリット」ランキング』を調査し、その結果を公開した。

1階物件のメリット

1位「階下への騒音・振動を気にする必要がない」 70.8%

1階物件の紹介エピソード&住んでいる人のエピソード

・子どもを育てているお客さまは騒音を気にしている方が多く、専用庭がある1階が人気です。コロナ禍で外出が厳しいので、大きいプールを出して水遊びをよくしているのを見かけます。(神奈川県)
・地震や緊急事態があった際にすぐに逃げられると1階を希望されていたお客さまがいらっしゃいました。(神奈川県)
・エレベーターが付いてない物件の場合、毎日の上り下りを考えて上の階よりも1階を希望する方が多いです。引越しも楽だとポジティブに考える方が増えています。(静岡県)
・専用庭があり、家庭菜園が楽しめると喜ばれたことがあります。(広島県)

不動産のプロが選ぶ!「1階物件のメリット」ランキング調査結果

Q. ご自身が思う、1階の物件のメリットは何ですか?最大3つまでお答えください。(複数回答)

不動産のプロである不動産会社のスタッフに、1階物件のメリットを聞いたところ、「階下への騒音・振動を気にする必要がない」がトップ。

不動産会社からは「お子さんがとにかく元気で走り回ったりドンドン飛び跳ねたりするため、1階を希望するお客さまがいらっしゃいました」といったコメントが多数あり、特に小さい子どもがいる人は階下への騒音・振動を気にする必要がない1階を希望するケースが多いようだ。

2位は、「移動や荷物の搬入が楽」。不動産会社からは「足の悪い方や高齢の方は1階限定で探される方も多いです」「階段がないので小さいお子さまがいらっしゃる方にとっては、ベビーカーなどでの出入りが楽だと思います」といったコメントのほか、「引越しが簡単」「大きいソファを窓から搬入でき、喜んでいただけました」という声も。

次いで、「上の階に比べて家賃が安い場合がある」が48.0%で3位。「1階の物件を紹介したところ、部屋が広く、家賃も安いので喜ばれました」という不動産会社のコメントも多く、上の階に比べて1階の物件の家賃が安くなるケースは比較的多いようだ。

1階物件の紹介エピソード&住んでいる人のエピソード

・お子さまが生まれたことによる騒音トラブルで引越しをするお客さまに1階の物件を紹介したところ、非常に喜んでいただけました。(神奈川県)
・1階にすることで賃料が安くなりマンションに住むことができた女性のお客さまがいらっしゃいました。最初は2階以上でお探しでしたが、オートロックや24時間ゴミ出しなどマンションならではの設備を手に入れることができたと大変満足いただきました。(神奈川県)
・駐車場が目の前なので、自分の車の様子が室内からよく見え車上狙いに注意できると1階を選んだお客さまがいらっしゃいました。(愛知県)
・最近は、折りたたみ自転車・ロードバイクを所有しているお客さまが多く、エレベーターがないと運ぶのが面倒なので1階が良いというお客さまが増えました。(千葉県)

<調査概要>
■調査対象
「賃貸居住用で、1階の物件を紹介したことがある」と回答した全国のアットホーム加盟店 1,016店

■調査方法
インターネットによるアンケート調査

■調査期間
2021年9月2日(木)~9月9日(木)

<参照元・引用元>

・アットホーム

https://dime.jp/genre/1303873/

【ニュース】騒音主、"騒音"注意しにきた隣人の顔面など殴る【北海道旭川市】

なんということでしょう。。。騒音主に殴られる事件が発生しました。
隣人トラブルで顔バレすると、ごんな事件に発展するかわからないですね。。
顔バレを防ぐためにも
・管理会社を通す
・手紙や電話で対応
この二点を徹底する重要性がより分かりました。

騒音主の言い分も
「私の心の中を暴かれたから殴った」
よくわかりませんが。。とにかく恐ろしい。。。


「隣人に突然殴られた」…アパートの"騒音"注意しにきた隣人の顔面など殴る 54歳男逮捕 北海道旭川市


 同じアパートに住む男性の顔面などを殴りけがを負わせたとして1月17日、54歳の男が逮捕されました。
 傷害の現行犯で逮捕されたのは、北海道旭川市に住む自称・派遣社員の54歳の男です。  男は17日午前1時10分ごろ、男が住むアパートの廊下で、隣人の50代男性の顔面や腕を殴る暴行を加えけがをさせたとして、駆け付けた警察官にその場で逮捕されました。  男性は右頬を腫らすけがをしました。  男性から「隣人に突然殴られた」と110番通報があり事件が発覚しました。  警察によりますと、男性が騒音の注意をするため男の部屋を訪ねたところ、突然殴られたということです。  調べに対し、男は「私の心の中を暴かれたから殴った」と容疑を認めていて、警察は男が男性を殴った動機などについて慎重に調べています。


<参照元・引用元>
・北海道ニュースUHB
https://www.uhb.jp/news/single.html?id=25801

2022年1月15日土曜日

【ブログ】「階下のクレーマー」のせいで5000万の部屋を手放した30代女性の悲劇

下階の住人が騒音発生者を上階と誤解して騒音トラブルとなった結果、上階の住人が引っ越したケースです。
分譲マンションであれば、管理費用もしっかり払っているでしょうに、やはり管理会社は無関心・未関与のようですね、
第三者による仲介で解決するのが一番なのに、肝心の管理会社が対応しないのであれば、私たちはどうすればいいでしょうか?
以前の記事に書いた「隣人トラブル解決センター」が本当に必要ですね。
私もこのブログを通して、解決活動に貢献できれば幸いです。
(いつかそんな本格的に仕事にできるよう、まずはブログやYoutubeの広告費で頑張ります!)



  価値観や属性の異なる人々と住まいを共にするマンションでは、さまざまな問題が起こる。騒音や異臭、共用施設の使い方など、他人と同じ建物で暮らすならある程度のトラブルや問題は避けられない。今回はそんなマンション住人3名で座談会をしてもらった。

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貴史さん/50代会社役員の男性、都心部・築浅タワマン高層階(約1億円)、夫婦2人
孝太郎さん/40代会社員の男性、都心近郊・築古タワマン低層階(約7000万円)、家族4人
香さん/30代会社員の女性、都心郊外マンション(約5000万円)、夫と幼い息子の3人
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「階下のクレーマー」のせいで5000万の部屋を手放した香さん

 香さん 
トラブルと言えば、ありがちですが、前に住んでいたマンションで騒音トラブルがありました。そのマンションは5000万円ほどで中古で購入したのですが、住み始めて1年目くらいで、下階に中年夫婦が中古で購入して引っ越してきて。問題はそこからでした…。

 貴史さん 
下階からの音がそんなに凄かったの? 

 香さん 
いや、逆です。私の家に「子供の声や足音がうるさい」と中年夫婦から苦情がきたんです。最初は玄関のポストに置き手紙が入っていて、「下の階の者です。18時から22時まで、子供の足音がうるさい」といった文句が書いてありました。

 香さん 
トラブルを大きくしないように、すぐさま菓子折りを持って謝りに行きました。先方はかなりお怒りの様子で、「この時間とこの時間、うるさいんですよ」と「あなたたちの動向は把握している」と言わんばかりに言い募ってきます。簡単には収まらなさそうだなと思ったので、「今後、ご迷惑がかからないように対応します」と伝えてとりあえずは引き上げました。
 それ以降、自宅では、フローリングだけでなく、廊下も全てクッションマットを敷き詰めて足音に気を使い、話し声も小さくし、テレビの音も必ず一定の音量以下に設定するようにしました。

 孝太郎さん 
まあ小さい子供がいると、ある程度の音は仕方ないですよね。

 香さん 
そう思ってくれる寛容な人ならよかったんですが…。困ったことに、下の階の方は、対策をした後も、継続的に苦情を入れて来ていました。それで、どうすればいいのか途方にくれていたある時、明らかにおかしいことが起きたんです。

 孝太郎さん 
と言いますと? 

 香さん 
ある時、「昨晩もうるさかった」とわざわざうちの玄関口までやってきて、いつものように苦情を述べて帰っていったのですが、じつはその夜、私たち家族は旅行に出掛けていて、自宅にはいなかったんです。それで、下の階の人が言ってきているのは、かなりの部分、嫌がらせなんじゃないかと思うようになったのです。
 その後も苦情は何度も続き、私たち家族もたまりかねて、管理会社や警察に相談したのですが、住民同士のトラブルで不介入ということになってしまいました。それでもう関わりたくないということで、結局、その部屋は売り払って、子供の保育園も変えたくなかったので、近所でたまたま売りに出ていた物件に買い替えました。

 貴史さん 
買い替えは大変でしょう。手続きの手間や諸費用の負担もあるし。損しなかった? 

 香さん 
はい。当然、売りに出す時、売却時の告知事項に「騒音トラブルあり」と書かなくてはいけないので、やはり希望額では売れませんでした。たまたま今は市況がいいので、購入時と変わらないくらいでは売却できたのは不幸中の幸いでしたが…。しかし代わりに購入した物件のほうは、それまでと同条件とはいかず、部屋は狭く、築年数も古くなりましたね。本当にいま思い出してもはらわたが煮え繰り返る思いです。


<参照元・引用元>
・現代ビジネス
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/91300

2022年1月13日木曜日

【ブログ】日本にも「近隣トラブル解決センター」が必要です!

騒音問題総合研究所から大変ためになる記事が発表されました!
米国では「近隣トラブル解決センター」があり、有効に機能しています。
国土が小さい日本では、集合住宅が多いため米国と比較しても騒音などの近隣トラブルが多いのは必然です。
そのため、本格的に「近隣トラブル解決センター」の設立を希望したいですね。

まぁとはいえ、、夢物語なので、、これは希望に留めておき、このサイトで「解決センター」の活動をできればと日々頑張ります!!




日本にも「近隣トラブル解決センター」が必要です! 悲惨な事件や無駄な訴訟をなくすために

 米国では、近隣トラブルのような小規模紛争の解決を目的とした組織(NJC:前記事で紹介)が存在し、それが有効に機能しています。しかし、我が国にはこのような社会システムが存在せず、そのため、小さなトラブルがエスカレートして大きな悲劇に繋がるケースが多く発生しているのです。その典型的な事例も既に紹介しました。

 我が国にも様々な紛争解決のための制度がありますが、既に点検したように何れも近隣トラブルの解決には不十分です。近隣トラブルにはNJCのような解決システムが有効であり、我が国にも同様の組織が必要な時代になっています。ここでは、日本版の近隣トラブル解決センターを提案し、その内容について説明します。自治体関係者の方々には是非目を通して頂きたいと思います。

近隣トラブル解決センターの位置づけ

 想定する近隣トラブル解決センターの紛争解決制度の中の位置づけについて説明します。下図は、既往記事(韓国でのマンション騒音殺人事件は典型的なケース、他国の話とスルーできない訳)で一度説明した紛争心理段階AHAに関して、それに対応した解決法を示したものです。

(筆者作成)

 まず、トラブルの極めて初期の段階で、まだ相手に対して怒りや敵意の感情が湧いていない時には、当事者同士で話し合いを行うことが可能です。比較的冷静に話し合いが行われ、問題が拗れることなく、双方にとって納得の出来る解決策を自ら見つけ出すことができるからです。なぜなら、何を欲しているかは当事者自身が一番良く知っているからです。

 しかし、当事者の間に相手に対する怒りや敵意が発生してしまった段階での、当事者同士だけでの話し合いは極めて危険です。この段階では、話し合いの中に相手に対する非難や攻撃の要素が必ず含まれてくるため、何の手立てもなくそのまま話し合いを行えば、必ず話し合いは決裂して口論に発展し、反って相手に対する憎しみが増大し、状況が更に悪化するだけに終わります。状況の悪化だけで済めばよいのですが、時には口論がエスカレートして突発的な殺傷事件などに繋がることもあり、現実に発生している騒音事件の多くがこのパターンです。

 このような状況の話し合いには、両者の感情をうまくコントロールして冷静に話し合いを進める仲介者の存在が不可欠です。仲介者は公平中立であり、かつ非難や攻撃合戦に流れがちな話し合いを円滑に進めるだけの調停の技法を持ち合わせていることが要求されます。これらの詳細な調停の技術や進め方については、前記事の「米国式現代調停の技法」として、簡単な例を挙げて説明しました。この段階の解決の目標は、仲介者による調停によって当事者間の険悪な関係を改善することであり、それが実現すれば自ずと解決策が見つかってくることになります。すなわち、話し合いによって関係修復の余地が残されている状況がこの心理段階です。

 トラブル心理の第2段階である敵意を感じる状態になると関係修復型の解決は極めて困難になります。敵意にステップアップする要因は、図にあるように相手の悪意を感じることであり、こうなると解決を求める気持ちより相手を許せない気持ちの方が強くなり、相手に何らかの報復を与えないと気が済まない状態となります。このような状況では、訴訟などの報復型の解決法で対応するより仕方なくなる。何らかの決着をつけなければトラブルは終了しないため、これもやむを得ない方法といえます。

 トラブルの心理段階が更に進み、相手に攻撃性のパーソナリティ特性を感じるようであるなら、これは警察による対応を依頼する必要があります。とはいえ、実際に事件が起きるまでは警察の対応は鈍く、それが結局事件に繋がるという過去の事例も多いため、自分自身で最大限の防御的対処を行うことが肝要となります。

 以上のように、トラブルに対する対応は、当事者の心理段階に応じてなされるべきものであり、トラブルの前段階、怒りの段階、敵意の段階、攻撃性の現れてきた段階によって各々対処が異なることを十分に認識しておかないと、解決はおろか、不慮の事件に巻き込まれる危険性もあるのです。

 この心理段階の中で、我が国の紛争解決の社会システムとして不足しているのが、「怒り」の段階での関係修復型の解決システムです。この解決システムがないと、発生したトラブルは一気に敵意や攻撃性の段階に進んでいってしまい、解決は困難になります。この不備を補うためのシステムが、提案している近隣トラブル解決センターなのです。では、具体的にどのような組織なのかを以下に説明します。まず、近隣トラブル解決のための日本型の分担スキームについて説明し、その後、近隣トラブル解決センターの内容について説明します。

苦情、トラブルの分類による分担スキーム

 近隣とのトラブルが発生して被害感を持った場合には、通常、役所や警察、あるいは保健所、時には学校といった公的な機関へ苦情を訴えるのが通常です。苦情を受けた自治体の職員たちは、事情の聴取や状況の確認を行ったのち、必要であれば相手方に注意や指導を行うというのが一般的な対応ですが、苦情の内容は様々であり、その内容に応じた適切な対処というものがあるはずです。この分類を図に示しました。

(筆者作成)

 まず、典型7公害に分類される公害苦情や廃棄物などの苦情に関しては、公害等の発生者に対する行政的な指導や改善命令、改善勧告といった対応が有効な対処となります。法的にも、各種の公害関係の規制法や環境条例等に違反することが考えられ、直接的な被害者を生み出す可能性もあるので、強制的な手法も含めて速やかに解決を図らなければなりません。したがって、これらの苦情処理には自治体が当たることが望ましいといえます。

 また、苦情により指摘される内容が極めて悪質な場合や暴力的な要素を持つ場合には、行政より警察による対処、すなわち警告や場合によっては検挙という処置を行うことも前提として、警察によるトラブル処理を行った方がよい場合があります。刑事事案に関する様々な情報や特殊な経験が必要とされることも多いため、所轄の警察の対応が望ましいといえます。

 これらに属さない様々な苦情やトラブルが存在しますが、地方自治体等へのヒアリングによれば、その殆どは近隣関係によるものです。また、この件数が現在では最も多いということです。このような近隣関係のトラブルを、ここで提案する近隣トラブル解決センターで解決しようというものです。生活関連のトラブルや人間関係、ペットの苦情、コミュニティに関わる問題や、近隣が対象となる一部の騒音、悪臭などの苦情・トラブルなど、地域住民や勤労者、学生を対象としたトラブルの処理です。これらのトラブルは、基本的に当事者の話し合いで解決されるのが望ましいものであり、自治体の職員や警察が安易に介入すると、逆に状況が拗れて悪化する可能性があります。自治体や警察では十分に対応ができない近隣トラブルを、話し合いで解決するためのシステムが必要なのです。

 日本版「近隣トラブル解決センター」の要点をまとめて以下に示しました。主なところは米国NJCと同様のシステムとなっています。

1) 公的紛争解決機関

近隣トラブル解決センターは、地域の自治体が設置し運営する。人口100万人程度に1カ所を想定し、各都道府県および政令指定都市に設置する。簡易裁判所の一部門として、民事調停の前段階の解決システムとして位置づけることも可能。

2)近隣トラブル等を処理対象

解決センターは、公害苦情以外の近隣トラブルや人間関係に関わるトラブル全般の解決を担う。

3)米国式現代調停による解決

解決手段は、ウインウインの解決を目指す米国式現代調停による。当事者同士が同席で話し合い、調停者の仲介により当事者同士の関係修復に基づく解決を目指す。調停者による調停案の提示はなく、当事者同士が解決案を話し合う。

4)ボランティア調停員の活用

調停は市民ボランティアが担当し、所定の調停技法に関するトレーニングを受けてこれにあたる。

5)無料の住民サービス

解決のための調停プロセスは、地域住民に無料で提供される。トラブルの早期ピックアップによる早期解決をめざし、解決センター職員は積極的にトラブルに係わる。

 米国型の紛争解決システムを日本に導入してうまくゆくのかとの懸念は杞憂と考えます。訴訟数や弁護士数などの違いはありますが、基本的に米国と我が国での状況に大きな違いはないため、十分に成立すると考えられます。日本人には、アメリカ人のように面と向かって議論するような土壌がないため、調停が有効に機能するか疑問であるとの意見もありますが、これはあくまで調停員のスキルの問題であり、十分にトレーニングを受けた有能な調停員が事にあたれば問題はないといえます。

 また、このような近隣トラブルの無料の解決センターなどができると、苦情を誘引して、逆に苦情件数が増えるのではないかという指摘もあるかと思いますが、近隣トラブル解決センターの認知度が高まれば、上記のような面も現れてくる可能性は十分に考えられます。しかし、近隣トラブルでは、初期の段階の対応が特に重要であることを考えれば、トラブルがエスカレートする前の些細な段階で話が持ち込まれることは、解決も容易になり、むしろ好ましいことであるといえます。したがって、苦情を誘引するということではなく、今まで埋もれていた苦情を処理できるということであり、決してマイナスの効果ではありません。

 近隣トラブル解決センターで事案を受け入れ、解決プロセスに乗せるためには、自治体の担当部署や警察、あるいは保健所などとの連携が不可欠であり、これがないと解決センターは十分に機能しません。また、公的機関であり、自治体や警察との連携が成立しているということが、トラブル当事者にセンターでの解決の期待を持たせることにもなり、トラブル処理の入り口での対応として大変重要です。自治体の担当部署や警察などとの連携を確保しつつ、トラブル苦情の内容に応じた対処の住み分けにより、トラブル事案を有効に解決に結びつけることが可能となり、最終的には地域住民の安心安全に関する満足度が向上することに繋がります。

 最後に、我が国の現在のトラブル処理体制というものを図化すると下図の通りとなります。前記事で示したNJCのシステム図と較べると、これは解決システムや処理体制と呼べるものではないことは明白であり、現状の体制の不十分さが認識できるでしょう。トラブルに巻き込まれた時、相談できる場所があることだけでもトラブルの心理負担は軽減します。今はそれもありません。悲惨な事件や無駄な訴訟をなくすために、日本にも「近隣トラブル解決センター」が必要です。


<参照元・引用元>

橋本典久 騒音問題総合研究所代表、八戸工業大学名誉教授

https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotonorihisa/20220112-00276936





2022年1月10日月曜日

【ニュース】1月10日は110番の日。騒音苦情は通報全体の12%でおよそ21万件。

本日1月10日は”成人の日”でありますが、”110番の日”でもあるのです。
そんな110番の日に、110番の利用に関するニュースがありました。
その内容のうち、騒音苦情に関する通報は一昨年より2万件増加し、21万件ほどくるようです。
もう一度言います『騒音苦情が21万件』です。

通報全体は163万件なので、騒音苦情は全体の12%を占めてます。
10件に1件以上が騒音なんですよ。。もっと社会問題として取り上げてほしいですよね。


【ニュース】1月10日は110番の日。

警視庁によりますと、去年受理した110番通報はおよそ163万7000件で、このうちの2割は困りごとの相談など急ぐ必要のない内容でした。

中には「体がかゆいので警察官にかいてもらいたい」とか、「学校から願書を取り寄せる方法を教えてほしい」といった内容の通報もあったということです。

また、人の話し声などに関する騒音の苦情がおよそ21万件とおととしより2万件増え、警視庁はコロナ禍で自宅で過ごす時間が増えたことが影響しているのではないかとしています。

110番通報は適切に利用し、悩みや困りごとなど緊急性がない場合は警察相談ダイヤルの『#9110』に連絡するようとのことです。


<引用元・参照元>
・首都圏 NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20220110/1000074887.html

2022年1月7日金曜日

群馬県伊勢崎市の「生活騒音」に関する方針

群馬県伊勢崎市の「生活騒音」に関する方針

伊勢崎市のホームページに、「生活騒音」の項目が公表されてます。
「伊勢崎市はどんな対応をしてくれるんだろう」と期待しながら読んでいきます!!

生活騒音とは

一般家庭の日常生活のなかで発生する音のうち、近隣へ迷惑となっているものを「生活騒音」といいます。近年、この生活騒音に関連するトラブルが増加しています。

音は、それを必要とする人は「あった方がよい、あってもよいもの」として受け入れますが、必要としない人は「あっては困る、無いほうがよいもの」として排除しようとします。音に対する好き嫌いは音の大きさや種類によって一律的に決まるものではなく、その人の価値観やその時の状況などによって変わります。



え、、、”それを必要とする人”ってなに、、生活騒音を必要とする人が一定数いるのでしょうか。。
また、”排除しようとします”って、生活騒音被害者が悪者扱いではありませんか?


生活騒音にかかわる規制

法律や条例では、特定の施設を使用する工場や建設作業など、近隣の生活環境への影響が大きい騒音について規制対象となっています。

生活騒音は人が生活することに伴って発生する音であり、これを規制することは日常生活に制限を加えることになることから、一律的な規制対象とはなっていません。そのため、生活騒音に関するトラブルについては、民事的な当事者間の話し合いなどによる解決が望まれます。



”民事的な当事者間の話し合いなどによる解決が望まれます”それができないから問題になっているんですけど。。他人事のように接しないでください!!


生活騒音トラブルの解決に向けて

一般家庭から発生する生活騒音の問題は、当事者間での話し合いなどによる合意が解決への糸口となります。法令による規制はなく、また民事的な問題であるため、行政が間に入り対応することは原則行っていません。当事者間での解決が難しい場合は、地域の自治会や町内会、集合住宅であれば管理会社などに相談する方法も考えられます。

生活騒音は、日常生活を営む上で必然的に発生するため、多くの人が被害者あるいは加害者となる可能性があります。社会生活を営む上で他人の迷惑になるような音はできるだけ出さないよう工夫や対策をすることが大切です。また、当事者間の人間関係によって音の感じ方は左右されます。普段から挨拶を心掛けるなど、良好な人間関係の構築に努めてください。


”良好な人間関係の構築に努めてください” これはつまり「良好な関係=生活騒音も我慢できる」「良好な関係の人には生活騒音の苦情を伝えるのが心苦しい」となり、何の解決にもなっていないような気がしてます。。。
伊勢崎市の対応も、警察と同様に”民事不介入”の姿勢のようでした。残念ですね。。
伊勢崎市にお住いの騒音問題を抱えている方は、是非『住人トラブルマップ』にご報告ください!



<参照元・引用元・参考文献>
・伊勢崎市HP









2022年1月5日水曜日

【ニュース】騒音トラブルの末、玄関のドアを斧で突き刺した【韓国】

最近は、中国・韓国の騒音事件が目立つなと感じます。。
玄関のドアを斧で突き刺す。それまでに相当な騒音ストレスが溜まっていたんだなと
容易に察することができますよね。。


【ニュース】騒音トラブルの末、玄関のドアを斧で突き刺した【韓国】

マンションの騒音トラブルに抗議するため、上の階の玄関のドアを斧で突き刺して脅した20代の男性が警察に逮捕された。

韓国のソウル・ソンパ(松坡)警察署は2日、1日に20代の男性A氏を器物損壊と特殊脅迫の疑いで逮捕したと明らかにした。

警察によると、A氏は先月31日の午後5時40分頃、松坡区にあるマンションで約90cmの長さの斧を持って上の階の家を訪れた。その後、A氏は斧で玄関のドアを複数回突き刺して、この場面を目撃した隣人を「殺す」と脅した疑いが持たれている。

その後、A氏は約10分後に被害者に通報されて、出動した警察によって逮捕された。警察は「正確な事件発生の経緯について調査している」と述べた。


<参照元・引用元>
・niftyニュース
https://news.nifty.com/article/world/korea/12211-1404752/
・Yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/6584054512fe48eff34cf3d7d0246e1cb3d02e5d

終の棲家として買ったはずの住居で思わぬトラブル

節度を超えた騒音トラブルで、終の棲家にと思っていたマンションを手放さざるを得なくなった。齢70を超え、住宅ローンを完済したばかりなのに、再びお金を借りて住み替えるというのはどう考えてもリスキーだ。 60歳でローンを組み75歳で完済 小林幸太さん(仮名)は、妻の弘子さんと都内のマン...